自分と向き合う
イラストレーターから、
多くの後輩と向き合う
トレーナーに。
イラストを描き続けても、
将来は描けなかった。
昔から「イラストを描いて生計を立てる」という夢がありました。そのため、大学を卒業しても就職はせず、飲食店でアルバイトをしながら絵の勉強を続けていました。いわゆるフリーターです。しかし結局イラストでご飯を食べるまでにはなれず、25歳の時にイラストレーターの道を断念。夢を追うことから現実に目を向け「社会の一員として人の役に立てる仕事を」と思い、就活を始めました。
特にITや通信業界に興味があったわけではありません。それまで全く縁のなかった世界にチャレンジしてみたかったというのと、やはりNTT西日本というブランドに惹かれたというのが正直なところ。職種も、CAとSEの選択肢がありましたが「どちらでも構いません」とお伝えし、たまたまSEになりました。職種にはそれほど強いこだわりがあったわけではなく、求められる仕事を一生懸命やろうという気持ちでした。
「経験値」よりも、「貢献値」。
契約社員からのスタートでしたが、不安はありませんでした。むしろ「早く正社員になるために頑張ろう」とモチベーションが上がりました。ただ、簡単に正社員になれるわけではありません。SEとしてどれだけCAを支援したか？を測る目標数字がいくつかあり、それらをクリアしないといけません。しかし、経験のない自分は経験豊富な先輩たちと比べてなかなか貢献することができませんでした。目標はおろか仕事のチャンスさえも少ない状況でした。
そこで考えたのが、「新規開拓の段階からCAに同行する」ということ。通常はアポイントが決まってから私たちSEが同行するのですが、アポイントが取れる前から同行するようにしたのです。最初からSEがいればその場で専門的な話になっても困りません。CAにとってもラクですし、お客さまもに余計なお時間をいただくこともありません。当時支店のSEの中で一番若く、また経験もなかった自分が他の先輩たちに勝つために悩んだ挙句編み出した作戦。同年代の人と比べると社会人スタートが遅かった私は、少しでも早く一人前になって、お客さまに貢献したいという思いが強かったです。
経験で負けても、知識で負けない。
心で負けない。
自分のウイークポイントは、やはり他の先輩方より若くて経験が不足していること。一番歳が近い先輩でも15歳離れていましたから、お客さまからしても「若いのに大丈夫か？」と思われているのかなと。そこを払拭するために、人一倍勉強しました。場数の多さでは先輩たちに負けるけど、若いからこそ吸収力は先輩たちより上のはず。そう思って知識習得に取り組みました。また現場では型通りの提案を行うのではなく、その場の流れを読み、臨機応変に提案をするように心掛けました。これも様々な知識の引き出しを身につけたからこそ、できることです。
先輩方に負けないように。その一心で無我夢中で取り組んでいただけですが、その結果「この仕事は、経験だけではない」ということを学びました。「よりお客さまや仲間に貢献できることはないか？」と考えること。そして「まず自分にできることは何か？」を考えること。その結果、知識習得に励むようになり、それに呼応するように売上も伸びていきました。
これからも、まだ見ぬ自分と
出会い続ける。
現在はSEのトレーナーに就任し、後輩SEを育成する仕事をしています。西日本各地の拠点を回り、これまでに10名ほどの後輩を育成しましたが、みんな今では最前線でSEとして活躍しています。約1ヶ月の育成期間中は後輩にほぼ同行する毎日です。最初は何も話せなかった後輩が同行訪問を重ねるごとに自信を持ってお客さまと話せるようになり、さらにはお客さまと対等に会話できている姿を見ると嬉しいですね。また育成期間を終えた後、しばらくぶりに会う後輩がプロのSEの顔つきになっていたり、自分が担当した方が大型受注をあげたという報告を見るのも嬉しいです。
自分一人の世界でやっていたイラストレーターから、今では多くの後輩に頼られるトレーナーへ。自分でもこんな未来は想像していませんでしたが、人に頼られることって、嬉しいものですね。当社でトレーナーを経験することによって精神的にも大きく成長できました。将来はトレーナーとして後輩の育成に携わった経験を活かしてエリアマネージャーになり、1つの拠点のメンバーとずっと関わる仕事をしていきたいです。
